少し前、久々に10代のころに映画監督、木下恵介氏から頂いたハガキを部屋内に飾った。
随分前に額装していて、時折飾っていたが、入れ替えの中で、昨年、ここにひっこししてからはキチンと飾るのは初。
それでというわけではないが、ここ数日木下恵介作品を見直している。
もう何度見たのかわからない作品でさえ、新たな発見があるし、とにかく木下恵介のシナリオ、演出は見事である。もう舌を巻くばかりで、やはり木下恵介は天才である。
ライバルとされた黒澤明が作劇者というなれば、木下恵介はまさに作家である。
家を描くことで、日本人のアイデンティイ、日本人の民族的な暗と明の部分を見事に描き、それを大衆娯楽作品として成立させている。
作家とは「家を作ること」
まさに木下恵介描く世界観は「家」がキーワードになっている。
それがまた不変なテーマであり、久々に見直した「新 喜びも悲しみも幾年月」などは令和時代にこそ、ふさわしいテーマ。公開当時にも見て感動したが、より今の年齢になればグッとくるもの。
天才という言葉、日本人の永遠の民族性のテーマを描き続けたのは小津でもなく、溝口でもなく、成瀬でもなく、当然、市川や増村、衣笠、黒澤でない。
日本的な感性、日本の民族の血の明暗を描いたのは木下恵介だったのかもしれない。

また浜松の木下恵介記念館へ行きたい!

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