筆鬼亭日乗~霊楽生活は向運への道

筆鬼亭主、サバトニアの日常感じたことアレコレと綴っていきます。

2020年01月

様々な都市、街の風景を淡い色彩で描いた展覧会。

部屋のインテリアとしては申し分ない作品たち。

こういった風景を眺めることで、少しでも日常の喧騒からひととき解き放たれる良さを受けた。

そうとはいえ、セミプロ的な印象しかない。

絵画購入にはうってつけだとは思うが、飽きるような作品でもある。

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日本初の女流脚本家、水島あやめの生涯を綴った一冊。

雑誌シナリオ連載時から気になっていた内容で、本著ではそれプラス、少女小説家としての彼女の姿も書かれており、大変興味深いものであった。

男性社会が今より強い時代に松竹で脚本家として活躍した彼女の性格はサッパリした男性的なものであったというが、そうしなければ生きられないといった事実もあるのかもしれない。また彼女の子供時代の家庭環境も影響しているのだろう。

後半生は母親との共同生活で過ごしたらしいが、特に関心を得たのは3年間ほど、10歳若い男性と結婚していたことだ

10歳年上の姉さん女房という部分が、先に記した彼女の男性的性格を物語っているのかもしれない。

また彼女の脚本家時代の創作の悩みなど、身近に感じる所も多く、読んでいてヒシヒシと訴えかけられた。

映画及び児童文学に興味ある方には大変面白く読める1冊でした。

 

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この作品、前年に作られた同じ奥只見ダム建設を描いた「豪雪に築く」の映像が流用されている。この第二部というのは、先の「豪雪に築く」の続編というのか?

本作はダム建設の科学的な部分よりも、そこに従事する作業員や家族にスポットを当てており、人間味ある内容になっていた。給料日や健康診断などのシーンもあって、ダム建設というメカニカルな面を越えた暖かさがあるのが見ていて心地よい。

で、音楽は伊福部昭。まぁ、はいはい「ドゴラ」が暴れれば、「女中っ子」のリリカルさに「鬼火」「交響的エグログ」の悲愴的ともとれる重厚なメロディーが流れる、流れる()

しかし、一番要なのはエンディングに続く音楽でダム工事で亡くなった方々を偲ぶシーンでは「ラウダ・コンチェルタータ」の冒頭が堂々と響き、続いて「大魔神逆襲エンドタイトル」「キングコングの逆襲 スーザンのテーマ」のメロディーがリズミカルにこれまでダム建設の為に調査研究してきた人々の姿を映した黒白映像に流れ、エンディングになるのだが、これぞオスティナート技法の醍醐味、映画音楽の効果を十分に発揮した音楽で見事としか言いようがなかった。

オスティナートの同じ旋律」、リズムでだんだんと盛り上げていくことでダム建設に至るまでの人々の努力が伝わってきた。

ヒューマニズムに溢れたダム映画でありました。

https://www.youtube.com/watch?v=HoN4KEYLgYo

 

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奥只見ダム建設の工程を描いた作品。特に冬の期間をメインにして、ダム建設における雪対策をいかにして行っていくかを見せる。

この寒い時期に観たので、雪が次々にスクリーンに映し出されるので見ている方はヒンヤリとしてしまって困った()こういうのは夏に見たいな()

音楽は三木稔。後の邦楽的な手法は全く見せず、重厚な響きを聞かせるメロディー。何気に池野成あたりの協力を得ているのか、その重々しさは池野節に通じるような点もあって興味深かった。

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小河内ダムと言えば新藤兼人が若い頃にシナリオ懸賞に応募した【土を失った百姓】の舞台になった場所としての認識が強い。

本作はそのダム建設を淡々と描いた作品。

建設シーンが当然多いが、完成後に慰霊碑を見せたり、村がなくなる住人達の姿もいれてあって悪くない。

音楽の担当者が不明なのだが、どことなく芥川也寸志の旋律を思わせる箇所があり、もしかしたら?と思うが、どうなのだろうか…解る方がいればご教示をお願いしたい。

 

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