筆鬼亭日乗~霊楽生活は向運への道

筆鬼亭主、サバトニアの日常感じたことアレコレと綴っていきます。

2019年10月

ボードレールの有名な詩「悪の華」をモチーフに揺れる思春期の少年少女を描いた作品。作品中に出てくる様々なモチーフ、シュチレーションがもう僕好み満載で楽しめた。

タイトルがいきないルドンの有名な目玉の絵画(バックベアードではありません)が出てきて、オオッと息を呑んだし、劇中、主人公が「オレは澁澤龍彦、ブルトン、バタイユを読み…」と言うセリフにはたまげた。オレの事じゃんと苦笑と同時に「そうだよな」と主人公に共感。と、もう全体を覆う世界感は見事にマッチ!なんだけど、映画はなんか後半、回想がむやみに挿入されるタイミングにゲンナリするテンポの悪さ、それによって二人の祭りのシーンの行動に結びつくヒートアップさが薄れてしまい残念であった。

努力賞的な作品だった。

 

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自身が難民である監督がスマホで撮影し完成させたドキュメンタリー。

これがつまらない。

ただただドイツに向かう過程をダラダラと撮影して、自分の娘をメインにして写しだし、それは単なるホームムービーの域を出ていない駄作でしかなかった。

もうひとつ苦言。

スタッフのUNHCRの皆さん。もう少し開場の際の呼びかけや退場する際の進行をうまくしましょう。あまりにも目に余る下手さ。ボランティアなのかもしれないが、それにしても学園祭じゃないんだから、対応を来

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紀田氏の読書論は20代の頃から親しみ、かつ氏の古書世界を描いたエッセイや小説もかなり楽しく読んできた。そんな紀田氏が年齢や生活環境の変化から蔵書を手放すことになり、それを巡って蔵書とは個人にとってどんな意義なのか、といったことの考察をしている本書。

再読であるが、ますます私自身の身に重ねて身近になってきた問題であり、改めて興味深く読めた。

タイトル通り蔵書というのは個人としては一代限りがいいのかもしれない。

本書でも図書館とか、大学とか、公共機関への収蔵もいいのかもしれないが、それらの本を欲しいコレクターや研究者の手に渡るのが最善か、と思った。

保存という面では大きな機関へ納めた方がいいのかもしれない。けれども本というのはやはり流通してこそ、本来の読まれるという本の仕事になるのでないだろうか?大きな期間に収まるとなかなか一般人が閲覧するというのは難しくなるだろう。しかし、個人なら少なくともその個人は必要あって読むわけだし、不必要になれば、またどこかへ流れて読まれていく。これこそが本の運命だと思う。

そんなことを本書を再読しながら思った次第である。

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恐らく再読。紀田氏の読書論は時代を越えても色あせることはない。
本書は初版が1964年とあるから、もう50年以上前の本になる。
それゆえ蔵書の整理方法でカードを使用するなどは、とても今の時代とはミスマッチに思える。古書蒐集法など、当然、インターネットなど思いもつかない時代ゆえ、アナログである。でも、まだ私自身が古書や洋書蒐集を始めた頃には通用していた方法で、それを解説してあるのを今、読むと逆に新鮮に感じてしまう。
本書で一番読むべき点は「読書の楽しみとは?」という部分である。
仕事の参考として読むことが多くなっている今の自分にとって、改めて趣味、楽しみとしての読書の良さを本書は教えてくれたような気がする。
決して実用的とは今では言えない箇所も多いが、昭和の読書人の環境を知るには良い一冊でありました。

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正に信じる、信じないはアナタ次第という内容。

以前から人類は月に行ってなかった話は有名だし、数々のUFOと遭遇したり、謎の建造物が存在しているのも知られていること。

特に新たな月の謎を知ることはなかったが、神話や伝説などの神々と月を組み合わせた記述の部分はより深い月の神秘さをうかがわせてよかった。

 

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