筆鬼亭日乗~霊楽生活は向運への道

筆鬼亭主、サバトニアの日常感じたことアレコレと綴っていきます。

2018年08月

アウトサイダーアートと呼ぶにはチト違う、素朴派とも言える絵を描いたモード・ルイスの半生を描いた作品。

暴力的な雇い主であった男性と恋愛し、結婚。そのうちに彼女が描く絵画が評価され、稼ぎになるが、そこで夫との関係が気まずくなったりする。が、結局はと…展開は見えるものの、ルイスの純真な様がグッと物語を引きたてている。

ルイスの良いところは絵が売れ、名声を得ても、質素な生活を送るのが健気でいい。

そういう無欲から良い絵が生まれるのであろうと、見ながら思った。

 

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誘拐されたことを知らずに25年間教育番組「ブリグズビー・ベア」だけを見て育った主人公。彼の心にはブリグズビー・ベアのことしかなかった。実の親と再会して、新たな生活を始めても、彼にはブリグズビーしかない。戸惑う実の親や周囲の人々。そんな時、彼は映画を見て、あることを試みる…と、ストーリーだけでは面白そうと思って見てみた。

世間を知らずに育ち、常識とは無縁の主人公にとって永遠の友人であり、先生であるブリズグリーと向きあっていく姿に共鳴を受けた。いつまでも失うことができない楽しみ、存在の貴重さを本作は教えてくれる。誰しも子供の頃から大切にしている何かがあると思うが、それをいつまでも持ち続けることが生きる上での希望になる、のことを本作品は見る大人へ再確認させてくれる素敵な一作でありました。

 

 

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この映画観ていて、アラッ、何処かで観たような、とか思ってると、以前書いた「シーサイドバラッド」にも通じる内容であった。シーサイドは亡くなった恋人の息子探しというテーマであったが、表には出せない恋人の存在として描いたのだが、本作では堂々と主人公であるトランジェスターの女子が遺族の前に出て。自分と亡くなった彼との関係を主張する。そこで起こる様々な偏見とトラブルが作品のメインである。

そんななか、鍵がひとつのポイントとなる。それはハッテンサウナのロッカーの鍵なのであるが、そこで見たものが、何か。具体的には分からない。だが、解らないからこそ、この物語のテーマ。性的な相手は一人だけではない(僕はそう見た)という人間なら誰しもあるであろう事実を知った主人公の怒りみたいなものがヒシヒシとラスト伝わってきた。

 

 

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半魚人とろうあ者の恋。というべきか、もっと奇怪で醜悪な恋愛か、と思っていたが、意外に安々とオードドックスな恋模様で、少々期待外れな作品でありました。

やはり恋するのがもう少し美人な方の方が…と思ってると、主人公は「しあわせの絵の具」の主役の方ではないですか!サリー・ホーキンスさんって、こういう特殊な役柄がお得意なのかしら?妙にハマってるのは確か。それゆえに本作の半魚人との恋愛はもっとエグくして欲しかったかなぁ、と思った。

 

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かの見世物小屋の奇想溢れる【フリークス】を連想させる映画。

ただ差別的な部分は薄く、あくまで姿かたちが異なる者たちが共存して、ショーを盛り上げていこうという前向きな展開を歌と踊りで軽やかに描いていく。

テンポが早すぎるので、アッサリとした印象もぬぐえないけれども、それを忘れさせるミュージカルシーンなので、気持ちがスッキリする爽快さを与えてくれる。

人生はつまづきながらも、希望を持ち続けること、明るさを失わないことが大切だと教えてくれる1作でありました。

 

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